ユング心理学の視点から見た日記。スーパー戦隊シリーズ キョウリュウジャー、トッキュウジャー、東のエデンのレビューと感想。エニアグラム、子どもが育つ魔法の言葉、話が通じない人の心理、自分に気づく心理学。ドラマやアニメから学ぶ人生観。
 
ユングは、男性の中にある女性的元型を“アニマ”、女性の中にある男性的元型を“アニムス”と名付けました。

男性の無意識の中には女性的な要素があり、女性の無意識の中には男性的な要素があるというわけです。



影は自我と無意識の間で、規範とそれに反するもの、すべきこととタブー、といった対立構造をなしていました。

アニマとアニムスでは、男性性と女性性という対立構造を持っています。自我の持つ男性性に対する無意識にある女性性、自我の持つ女性性に対する無意識にある男性性。



人間には、男性も女性も含まれる。ということは、人間性には、男性性と女性性が含まれる。

仮に完璧な人間がいるとすれば、それは両方の性質を包含していることになる。

だから、男性性だけでも、女性性だけでも、それは半分しか持っていない、ということになってしまう。


それを補完するものが、アニマとアニムスです。

社会規範に縛られる人間が、影によって補完されるように、男はアニマに、女はアニムスによって、補完されている。

それは普段無意識の内にあるので表には現れませんが、表と裏、見える部分と見えない部分で、実は、補完されている。自我に欠けているものは、無意識によって補完されるんですね。




アニマの性格はペルソナの性格から推理することができる。なぜなら、ふつうなら外的な態度のなかに見出されるべきなのに、目だって欠けている要素はすべて、かならず内的な態度のなかに見出されるのである。これが基本法則である。




ユングはこれを、自己調整のための“ホメオスタシス原理”だと言っています。

ホメオスタシスとは、体内のいろんな器官が、外的環境の変化や肉体的な変化に対し、均衡状態を保とうとすることです。人間内部の状態を一定に保って、生命を維持しようとする現象。“恒常性”とも言われます。

例えば、体温が高くなると汗をかいたり血管を拡張させたりして、体温を下げようとする働きが生じます。また、体温が下がってくると、震えや末梢血管の収縮などにより、体温を維持しようとする。

ユングは、こういう働きが心にもあるのだと考えました。

何かが目立って欠けていれば補おうという働きが生じ、何かがありすぎれば減らそうという働きが生じる。そういう自己調整のシステムが、心にも備わっていると。



では、安定した状態を保つには、どうしたらいいか? 困った状態を元に戻すには、どうすべきか?

それには、今生じている結果を打ち消す方向の働きがいります。

反対の性質のものがいる。

こう考えると、影やアニマ・アニムスの存在理由が見えてきますよね。



何でも規律を守ってガチガチにしていると、心や体がまいってくる。

厳しいばかりだと、息苦しいし、救いがない。

何でもゆるしていれば、秩序が守れない。場が崩壊する。

このような時に、反対の性質を持つ存在の力が必要になってきます。

そして、そういうものを、我々は内側に持っているのです。



我々ははじめ、それをむしろ、均衡を乱すものとして、認識してしまいます。

これは規範から外れる、抑え込まねば。

これは秩序を乱す、正さなければ。

これは厳しすぎる、ゆるめなければ。

そう思ってしまう。


しかし、自己調節のシステムを考えるなら、それは今までの行きすぎた態度や考え方を、正そうとしてくれているのかもしれません。

一方的になるあまり、バランスや安定を欠いた状態から、元に戻そうとしてくれているのかもしれない。




心はひとつの自己調整システムであり、身体が均衡状態を保っているように、おのれの均衡を保っている。度を越したプロセスはすべて、即座に、必ず、補償される。これがなかったら、正常な代謝も、正常な心もありえないだろう。この意味で我々は補償理論を心の行動の基本法則と見なすことができる。片側が少なすぎるということは、反対側が多すぎるということである。それと同じように、意識と無意識は補償し合っている。




相反する性質が、人間の身体を、そして心を、正常な状態に保とうとしてくれる。

たとえ自我が一方的になっても…





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ややこしいと思いがちな反対のこと。

それらが、均衡を与えてくれる…





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南方 城太郎

Author:南方 城太郎
生息地:関西
分類:昭和人間
生まれ:
黒電話、赤電話が主流で、冷房は扇風機、暖房は石油ストーブと炬燵という時代


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